子供の成長

【子供の成長】子供の成長期に身長を伸ばすには?遺伝に負けない環境作り

更新日:

子供 背を伸ばす

子供の偏食に悩むご家族さんは、成長期に栄養不足でも標準以上に成長できるのかな…と心配になっている方が多いと思います。

 

特に、男の子がスポーツでいい成績を残したいと頑張るお子さんだったり、将来は体力を使う職業を目指しているなら、身長が高くなるかな…と悩んでいるかもしれません。

 

女の子はそうでもないかもしれませんが、男の子はやっぱり高身長の方が印象が良いというのは一般的な考え方ですもんね…。

 

そこで、今回は偏食の話題は少しおいておいて、遺伝に負けずに、生活環境を改善することで子供の身長を伸ばすことができるのかを解説したいと思います。

 

親の背が低い子は不利?

363093c085eda22dcdd4a312c14aa660_s

ご両親または子供さん本人が身長を伸ばしたいと思った時、遺伝的な要因がどこまで影響するのかはすごく気になると思います。

 

身長を伸ばしたいと思っても、両親の身長が低い場合、その子供の身長は伸びにくいのでしょうか?

 

2014年にアメリカのマサチューセッツ工科大学とハーバード大学の研究者が身長の遺伝について調査した結果が、ロイターの記事として紹介されました。『scientists unravel the genetics of human height
この記事によりますと、最終的に身長が決定する要因の実に80%が遺伝的要因で、残りの20%が生活環境の要因だとされています。

 

この数字を聞くと、身長の低いご両親に生まれたお子さんはガッカリするかもしれません。

 

もちろん日本でも研究されていて、東京医科歯科大学人類遺伝学研究室の古庄敏行先生の論文『身長を支配する遺伝子型の発現について』によりますと、やはり身長は遺伝子型との強い相関関係にあることが示されています。
しかし、身長はもちろん遺伝だけが要因ではなく、生活環境の要因も決して少なくはありません。

 

100%のうち20%が遺伝ではないと聞けば、これ、けっこう大きな割合を占めると思いませんか?

 

 

遺伝的な子供の身長を計算

子供 身長 遺伝

遺伝的な要因だけで成長した場合、子供がどれくらいの身長になるのかを計算できる計算式があります。

 

男子の身長=(両親の身長の合計+13)/2+2

女子の身長=(両親の身長の合計-13)/2+2

※この計算式の正式な出処を調査しましたが、残念ながら見つかりませんでしたので参考程度にお考えください…。

 

例えばお父さんの身長が175cm、お母さんの身長が155cmの場合、この計算式では男の子173.5cm、女の子160.5cmになります。

 

つまり男の子だからといって父親だけの身長を遺伝するのではなく、母親の身長の影響も受けるということです。

 

しかしこの計算式は出処が発見できなくて、統計学的な数値だとは思いますが、参考程度に考えてくださいね。

 

実際に成長が終わった親子で、この計算式に当てはめて計算してみても正しい数字が出ない例が多く、統計学的に考えても、最終的な身長が遺伝だけで決まっているわけではないと言えます。

 

 

遺伝以外に身長を決める要因

子供 身長を伸ばす

それでは、遺伝以外で子供の身長を決める要因について考えていきたいと思います。

 

遺伝以外で身長を決定付ける生活環境的な要因は、ずばり骨の成長を促す成長ホルモンの分泌量になります。

 

子供の成長期に、成長ホルモンによる骨の成長がどれくらい起こるかで、子供の最終的な身長が変わってきます。

 

成長ホルモンがたくさん分泌されるような生活を送っているお子さんは、骨が成長しやすく、背が伸びやすいです。

 

逆に、お子さんが成長ホルモンの分泌を邪魔してしまう生活を送っていれば、骨の成長が少なくなってしまいます。

 

つまり、子供さんが成長期に成長ホルモンを充分に分泌できる環境を両親が整えてあげることができれば、遺伝的な身長以上に背が伸びる可能性が大きくなるわけですね。

 

 

身長が伸びるメカニズム

子供 身長を伸ばす

「身長が伸びる」というと漠然としていますが、「身長が伸びる」には「骨が伸びる」必要があります。

 

骨が伸びるのは軟骨細胞が増殖して大きくなることでどんどん伸びていきますので、軟骨細胞の増殖に働きかけることができれば骨が伸びる=身長が伸びるというわけです。

 

そして、軟骨細胞を増殖させるために必要なのが、成長ホルモンIGF-Ⅰ(ソマトメジンC)になります。

 

そして骨を成長させるのに甲状腺ホルモンと思春期に骨を成熟させる性ホルモンも重要な役割を果たします。

 

こちらの図を御覧ください。

ewe

日本イーライリリー株式会社様のHPより画像をお借りしています。

 

この図でわかるように、脳下垂体から分泌された成長ホルモンGHが、肝臓に指示を出して成長ホルモンIGF-Ⅰを分泌させます。

  • 成長ホルモンIGI-I
  • 甲状腺ホルモン
  • 性ホルモン

この3つのホルモンが骨に働きかけて、骨の成長を促します。

 

それでは、遺伝に関係なく環境的な要因で、この成長ホルモンを分泌させるにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

成長ホルモン

子供の成長ホルモンの分泌には、「深い睡眠」が関わっていることが研究の結果、論文で発表されています。

 

海外のBBCニュースでは、『骨は夜に最も成長する Bones 'grow most at night time'』という記事が公開されています。
子供がベッドに入り、深い睡眠に落ちた瞬間から分泌される成長ホルモンが増え始めます。

 

つまり、成長ホルモンの分泌をより多く促すためには、「深い眠り」と「充分な睡眠時間」を子供に提供してあげればいいわけです。

 

ちなみに、成長ホルモンの分泌に時刻は関係していないので、何時には寝ておかないとダメ、という事はないようです。

 

思春期と骨の成長の関係

子供の身長を伸ばすのに、深い睡眠と十分な睡眠時間が重要な役割をはたすことはわかりました。

 

しかし、もう一つ子供の骨の成長に重要な役割をはたすのが、「思春期の時期」です。

論文:『大人の身長と思春期タイミングについて
思春期の訪れが早い子供より、思春期の遅い子供の方が最終身長が高くなる傾向があるため、思春期の訪れを遅くすれば、より身長が高くなる可能性があります。

 

思春期の訪れには、メラトニンというホルモンが深く関わっていて、性の成熟を抑制する作用を持っています。

 

つまりメラトニンがしっかり分泌されていると成熟が遅れる=思春期が遅くなるので、身長が高くなる期待が高まります。

 

メラトニンは夜間に分泌されるホルモンなので、成長ホルモンと同じようにしっかりと質の良い深い睡眠を取ることで分泌されます。

 

成長ホルモン、メラトニン両方の側面から考えて、子供の身長を伸ばしたいなら、睡眠環境を整えてあげることが一番の優先事項だと言えます。

 

まさに「寝る子は育つ」ですねw

 

 

偏食と成長ホルモンの関係

偏食 発達障害

成長ホルモンをたくさん分泌させるのにもう一つ重要な要素があります。

 

それは「栄養をしっかり摂取すること」です

 

ここでいう栄養とは、ずばり「タンパク質とカロリー」です!

 

そうなんです。普通でしたら肥満の原因として大量に摂取するのはよくないタンパク質とカロリーが、成長ホルモン分泌促進に重要になってきます。

 

極端な事を言えば、普通の子供より肥満の子供の方が、成長ホルモンの分泌量が多く身長がよく伸びる傾向にあったりします。

 

タンパク質とカロリーをしっかり摂取することで、成長ホルモンIGF-Ⅰの血中濃度が増えて、軟骨細胞の増殖が促されることになります。

 

しかし、ここで大切なのはタンパク質とカロリーをしっかり摂取し成長ホルモンを増やすだけでなく、野菜で食物繊維をしっかり摂取して、肥満にならないことです。

 

タンパク質とカロリーは、子供が大好きなお肉を中心に美味しいものを食べていれば自然と摂取できますが、同時に野菜を摂取して成人病を予防することが大切ですね。

 

そして、これは余分に取る必要はないですが、骨を構成するカルシウムも必要量はきっちり食事から摂取しましょう。

 

偏食で野菜嫌いだとバランスが悪くなってしまうので、その場合はサプリメントを上手に使って食物繊維を摂取するのは賢い選択といえます。

 

 

アルギニンサプリは効果がある?

子供 サプリ

子供の身長を伸ばすのに必要な成分として、アルギニンのサプリメントが販売されているのをよく見かけます。

 

確かにアルギニンが成長ホルモン(GH)分泌を刺激することは確かで、下垂体機能検査薬としてアルギニンの点滴静注薬は存在します。

 

しかし、サプリメントの場合、成長ホルモンの分泌を促すのに必要な量のアルギニンを摂取するには、1回に大量の錠剤を飲み込まなければならず、経口摂取の場合アルギニンの血中濃度はわずかだといわれています。

 

つまり、アルギニンサプリメントで身長を伸ばすほどの効果は期待できませんので、わざわざ高額なサプリメントを求める必要はないでしょう。

 

このアルギニンサプリメントに関しての見解は、日本小児内分泌学会の意見を参考にしています。

 

 

まとめ

子供に自分の身長より高くなって欲しい!と思う親心は、私もそうでしたからすごく理解できます。

 

身長は遺伝的な要素が大きく影響するとはいえ、両親の身長が160cm程度なのに息子は180cmを超えている!なんてことは普通にあります。

 

スポーツ選手には特に両親より遥かに高い身長の選手がいることは確かですよね。

 

そこでもう一度、子供の身長を伸ばすのに大切な事をまとめます。

  • 深い睡眠と充分な睡眠時間が取れる環境。
  • 充分すぎるほどのタンパク質とカロリー。そして充分なカルシウム。
  • 栄養が偏らないための食物繊維。
  • 適度な運動。

この4つの要素を意識すれば、子供を健康的に身長を伸ばすための環境ができるといえます。

 

ただし、身長が伸びるかどうかは遺伝を含め、本当にたくさんの要素が絡みますので、無理のないように子供さんを見守ってあげてください。

 

間違っても高額なアルギニンサプリとかを購入して、無理をなさらないようにしてくださいね。

 

残念ながら、身長に関してはこれを飲めば大丈夫!というサプリメントはありませんので…。

 

しいていえば、子供がたくさんタンパク質とカロリーを摂取した時に、健康のバランスを崩さないようにカルシウムと食物繊維をサプリで補給してあげてもいいかもしれません。

 

アルギニンサプリよりはるかに低価格で安全に摂取させてあげることができます。

 

以上、長文でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました。(*^_^*)

 

 

sns2

人気記事TOP10

子供 孤食 1

偏食の一番怖いところは、「偏食の悪影響」が、子供が成長し大人になってから判明することです。   子供に好き嫌いが多くて偏食だと、成長に必要な栄養が足りなくなり健康や発育に大きな影響を与える可 ...

子供 サプリ 2

子供が偏食で必要な栄養素が摂取できない、共働きで子供に必要な栄養素を考えた料理を作る余裕がない…。   ご家庭により様々な理由があるとは思いますが、もし子供用サプリメントを子供に飲ませてあげ ...

子供 野菜嫌い 3

子供の野菜嫌いを治す方法としては、野菜のレシピを工夫して子供でも食べることができる料理を作ることが一般的です。   でも、味や食感をいくらごまかしても頑固に食べない子供はいますよね…。 &n ...

子供 集中力 4

子供に集中力が無くて困っているご家庭は多いと思います。   特に最近は昔に比べると携帯ゲームにスマホと手軽に楽しめるものが身近にありますから、特に集中力がないお子さんは、家庭学習が疎かになっ ...

子供の便秘 改善 5

子供の便秘に困っているご両親は、やっぱり偏食との関係を疑ってしまいますよね?   「子供が野菜嫌いなので便秘になっている」とか「お菓子ばかり食べているから便秘になる」と考え、なんとか野菜中心 ...

子供 口内炎 治らない 6

子供・幼児の口内炎の原因は、大人と同じで本当にたくさんあります。   一番多いのは、単純に口腔内の粘膜を自分の歯で傷つけたり、食事時に噛んでしまって起こるカタル性口内炎です。   ...

adbd9e2662bc87958bae5ef74b9cfb82_s 7

子供が大好きなものの1つに炭酸飲料があります。   コーラやサイダー、最近では果実ジュースに微炭酸を入れて口当たりを良くした清涼飲料水もたくさん販売されています。   この炭酸飲料 ...

子供 食習慣 8

最近、太り過ぎの子供がアジアで問題になっていますよね。   太りすぎの子供と言えば、アメリカといったイメージがありましたが、近年は中国や東南アジアでも親の甘やかしによる子供の肥満が問題になっ ...

子供 野菜嫌い レシピ 9

偏食の子供でも食べやすいレシピを紹介しています。 ここでは野菜嫌いの子供でも野菜をたっぷり摂れる料理をシェアしますので、よかったら参考にしてください。   子供が偏食になってしまう3つの原因 ...

子供 背を伸ばす 10

子供の偏食に悩むご家族さんは、成長期に栄養不足でも標準以上に成長できるのかな…と心配になっている方が多いと思います。   特に、男の子がスポーツでいい成績を残したいと頑張るお子さんだったり、 ...

-子供の成長
-, ,

Copyright© 子供の偏食トータルガイド , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.