偏食とは

子供が偏食になる【3つの原因】と親にできること

更新日:

偏食の一番怖いところは、「偏食の悪影響」が、子供が成長し大人になってから判明することです。

 

子供に好き嫌いが多くて偏食だと、成長に必要な栄養が足りなくなり健康や発育に大きな影響を与える可能性があります。

 

でも、もし今このサイトを訪れているママさん、パパさんが子供の偏食、野菜嫌いや魚嫌いに悩んでいても、心配しないでください!

 

子供の偏食は改善できますし、もし中学生や高校生になっていても遅くありませんので、よかったら時間のある時でけっこうですのでこのサイトを隅々まで読んで、参考にしてください。

 

このサイトに書いてある偏食の情報・知識は、主に偏食について研究されている方の論文やデータを中心に編成していますので、参考になると思います。

※このページで参考にさせていただいた論文は宮崎郁未さん「子どもの食生活 ―現代の食が子どもに与える影響―」です。

 

偏食とは?

偏食とは『特定の種類の食物だけを好むため栄養が偏り、栄養が不足し健康を害する状態』をいいます。

食べ物の好き嫌いが激しくて食事内容が極端になってしまい、そのため発育や発達が周りに比べて劣ってしまう場合を指します。

 

 

子供の偏食が増加している理由

子供 偏食

 

まずは子供の偏食が増加している理由・原因を知ることから始めましょう。

 

宮崎郁未さんの論文「子どもの食生活 ―現代の食が子どもに与える影響―」からの抜粋です。

偏食傾向の強くなる時期は離乳期と2~4 歳頃といわれ、その理由としては、離乳食を与える際の親の強制・発育段階に適した離乳食を与えない・2~4 歳頃に見られる反抗期や、自我意識の確立などがあげられる。

 

つまりこの論文では、子供の偏食は、離乳期と2歳~4歳頃に以下の3つの原因で増加していると説明されています。

  • 親が離乳食を与える時に偏った食材ばかりを与えていたから。
  • 子供の発育段階に適した離乳食を与えなかったから。
  • 子供が自意識の成長で反抗的になり、嫌いなものを受け付けなかったから。

 

この3つの原因を簡単にまとめると、母乳育児が終わり固形物を食べるようになる離乳期から4歳までの間に、親が同じ食材ばかりを与えたりその年齢に適した食事を与えていなかった。

 

または子供の心の成長で親に反抗するようになり、嫌いだと思う食材を拒否してそれを放置していたからです。

 

4歳を過ぎれば偏食にならない?

宮崎さんの研究結果から、どうやら偏食は4歳までに親が知識不足で正しい食事を与えなかったことや、子供のわがままに負け、嫌がる食事を与えなかったことで始まるとわかりました。

 

近年、このようなケースが増加しているため、子供の偏食も増えていると考えることができます。

 

それでは、4歳まで偏食にならなければその後は偏食にならないのでしょうか?

 

必ずしもこのケースに当てはまる訳ではなく、子供が大きくなれば、例えば共働きなどの家庭環境で、子供が一人で食事をする機会が増え、その際、苦手な食材は残すようになり、親は子供に負い目があるばかりにそれを許してしまうことから偏食が始まる事が多いのです。

 

 

偏食の子供への悪影響

偏食の影響

それでは、子供がもし偏食になってそれを放置していれば、どんな悪影響があるのかを知っておきたいと思います。

 

ほとんどの場合、偏食の影響は子供が成長してからわかるので、取り返しのつかないものが多く、また、偏食が原因だったと気付く事が難しいので、偏食の悪影響を知っておくことが非常に大切です。

 

子供への悪影響は大きく分けると4つあります。

  • 低血糖症による脳機能の低下、精神の異常
  • 小児期の生活習慣病(糖尿病、高血圧症、動脈硬化症など)
  • 成長期の栄養不足による成長不全
  • 肥満

 

肥満などは見た目にわかりやすいので、偏食が原因の悪影響だとわかりやすいですが、身長が低い、運動能力が低い、または学習・知能レベルが年齢水準に達していない、などは遺伝やその子の個性と思いがちで、偏食による悪影響だと気づきにくいのです。

 

それでは、この4つの悪影響を1つずつ解説します。

 

低血糖症による脳機能の低下、精神の異常

野菜はほとんど食べずにお肉ばかりを食べる、食事よりスナック菓子や清涼飲料水の量が多いといった子供は、「低血糖症」から脳機能が低下し精神面に悪影響を起こします。

 

怒りやすい子供だったり情緒不安定な子供は、偏食が原因で精神の異常を起こしている可能性が大きいということですね。

 

キレやすい、いつもイライラしている子供は、脳にぶどう糖が足りなくなり「低血糖症」を起こし、こういった精神状態になっているということです。

 

この場合、周りとのトラブルを起こしやすいので、独立し社会に出てから困ることになります。

 

小児期の生活習慣病

普通なら中年になってから心配しだす生活習慣病ですが、近年は小児期に見られるようになっており現代病として問題になっています。

 

もちろん遺伝の要因でなりやすい病気というのはありますが、子供が生活習慣病になるのは偏食も原因の一つとしてあげられます。

 

小児期で多い生活習慣病は以下の4つです。

  • 高血圧症
  • 高脂血症
  • 糖尿病
  • 腎臓病

前述した宮崎さんの論文によると、平成13年度に小・中学生約15000人に行った小児生活習慣病予防検診の結果、将来的に生活習慣病になる恐れのある危険因子を持つ生徒が5人に1人もいた事がわかっています。

 

これらの生活習慣病のリスクは、つきつめると大人になってから生命の危険や寿命にかかわる物が多く、病気になってしまえば将来子供が非常につらい思いをすることが目に見えています。

 

ここで、私個人の思い出話を例に出したいと思います。

私はこのサイトを立ち上げる仕事をする前、透析を中心とする腎臓病院の医療事務として働いていました。

その病院には、慢性腎不全で腎臓が機能しなくなった患者さんが通院していました。週に3回、透析を受けて腎臓の代わりに血液を浄化して毒素を抜き、水分を除去しないと生きていけないんです。(透析患者さんのほとんどはおしっこが出ません)

その中に、私の小学生の頃の同級生が、透析を受けに通院していました。その当時30代前半、透析を週3回、1回4時間以上しないと生きられない彼は、小学生時代からすごく太っていて肥満体型、そして糖尿病と診断されていました。

現在はガリガリに痩せている彼は、糖尿病から糖尿病性腎症(腎臓の細い血管が詰まりやすい)になり、慢性腎不全となり透析生活に入りました。

実は、生活習慣病は高血圧症、高脂血症、糖尿病、腎臓病のどれか一つになると、残りの他の病気を誘発する原因になってしまうので、非常に恐ろしい病気なんです。

血管が詰まりやすくなるので、末端が壊死してアンプタ手術(切断手術)をし、片足がない人も多いし、脳で血管が詰まり若くして脳梗塞を連発し寝たきりになる方もいます。

私のその小学生時代の同級生は今、存命かわかりませんが、私が職場を辞めるときには脳に障害を起こし病院で寝たきり生活になっていました。

 

このように、実際に私は子供が生活習慣病にかかった場合、大人になってもずっと病気と戦わなくてはならない場面を見てきました。

 

成長期の栄養不足による成長不全

子供の成長期に偏食が原因で必要な栄養素が足りなくなれば、必然的に発育や身体の成長に悪影響を及ぼします。

 

しかし、子供が低身長だったり学習能力が年齢水準に達していない場合、子供の個性や遺伝だと勘違いしてしまうので、偏食の悪影響と考えるご両親は少ないです。

 

親が背が低くても背の高い子供はたくさんいますし、自分が学習意欲が低かったからといって、子供もそうだとは限りません。

 

特に脳の機能の成長具合に栄養不足が原因と考える親は少ないので、子供の学習能力を伸ばしてあげたいなら適した栄養を補ってあげることが大切です。

 

例としてあげると、子供が魚嫌いで青魚を食べない場合、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といったオメガ3脂肪酸を摂取できないために、脳のスムーズな働きがなく、青魚を食べる子供より学習面で劣ってしまう例が挙げられます。

 

また、カルシウムが不足した場合は、年齢に応じた骨の成長や、精神の安定が見られない場合があります。

 

肥満

肥満は生活習慣病の一つですが、あえて別にあげさせてもらいました。

 

肥満は見た目だけで判断はできません。内臓脂肪による隠れ肥満があるので、身長が高くないのに平均以上に体重が大きい場合は、肥満を疑ってあげる必要があります。

 

肥満は前述した生活習慣病につながりますので、成長期だから太っていてもいいなんて思わないで、なぜ肥満状態なのか考えましょう。

 

場合によっては病院で先生に指導を受けたほうがいいかもしれません。

 

肥満になる原因は、脂肪や動物性タンパクの摂り過ぎ、偏食による野菜嫌いで食物繊維を摂取していない、運動不足があげられます。

 

特に肥満の子供は、過食に加えて偏食が共存している場合が多いので注意が必要ですね。

 

 

子供の偏食の3つの原因

子供 偏食 原因

宮崎郁未さんの論文「子どもの食生活 ―現代の食が子どもに与える影響―」によると、偏食の原因としては主に3つの要因があげられています。

  • 心理的要因
  • 身体的要因
  • 環境的要因

この3つの偏食の要因の中で、自分の子供がどれに該当しているのかを理解することで、原因がわかればそれを取り除いてあげる、改善することで偏食が治る可能性があると思いませんか?

 

それではひとつひとつ解説していきます。

 

心理的要因

宮崎郁未さんの論文では具体的な事例があげられていませんが、心理的要因とは子供の心理的な抵抗感、その食材を拒絶する心理的な要因があると考えられます。

 

例えば野菜嫌いの場合、調理する前の野菜に青虫がついていたから、気持ち悪くて生野菜サラダが食べられなくなり、その延長で野菜自体が全部食べられなくなった、といった例があげられます。

 

主に幼少時のトラウマに起因することが多く、そのきっかけになった理由を本人が忘れている場合があるので、なぜ食べられなくなったのかきっかけが判明しない事があります。

 

また、それほど嫌いな食材じゃなかったのに、親に食べるように厳しく叱られて、それがトラウマになってしまうという、親にとっては愛情のつもりが偏食の原因になっている例もあります。

 

身体的要因

身体的要因は、子供が特定の食材にアレルギーを持っていて、その食材が食べられずに偏食になっている場合で、これは誰の責任でも無いし、改善できるものではありません。

 

また、発達障害のお子さんは偏食や異食といった問題を抱えています。

 

発達障害の子供と偏食の関係は別記事で詳しく解説させていただいています。

発達障害と偏食の関係

 

ただ、偏食で不足している栄養は他の食材以外から補えますので、親が勉強をして、子供が補給できない栄養素を他の食材から摂取して、アレルギーや発達障害の子供でも偏食の悪影響から子供を守ってあげることができます。

 

どうしても他の食材から摂取できない場合は、サプリメントを利用するというのも賢い選択です。

 

環境的要因

3つの偏食の要因のうち、最も重要なのが環境的要因と言われています。

 

環境的要因とは、家庭環境の食生活に関する問題のことを指し、食生活リズムの乱れや、家族で共に食事をしない孤食などの問題です。

(※ 孤食 =一人だけで孤独に食事をすること。)

 

親が子供の食事内容をチェックしていない、食事の際に「いただきます」「ごちそうさまでした」の挨拶と共に食事への感謝を教えないなど、一見、子供の偏食には関係なさそうですが、こういった食事環境が偏食の原因になっているという調査結果が出ています。

 

親が子供の食事に興味がなく、時間短縮の為にコンビニ弁当や惣菜を食べさせている家庭の子供に偏食が多いとの傾向がデータ化されています。

 

 

子供の孤食と欠食とは

子供 孤食

子供の偏食の中で一番の原因になっているという「環境的要因」は、親が子供の食生活環境を悪化させていることに原因があります

 

その中で近年問題になっているのが、子供の孤食と欠食の問題です。

 

「孤食」は孤独な食事の事で、子供がひとりで、または子供だけで食事を取ることを指します。

 

共働き家庭が多い中で、家族全員が食事を同時に取ることが難しくなっていますが、お父さんかお母さんどちらか一人だけでも、子供と一緒に食事を取ることで違いがあるという調査結果があります。

 

孤食がどう偏食と結びつくのかといいますと、子供だけで食事をしている子供は、「食事が楽しくない」とアンケートに答える割合が高く、一方、親と一緒に食事をしている子供が「食事を楽しみにしている」と答える割合が高くなっています。

 

もう予想はついていると思いますが、食事が楽しくないと答えた子供の方が、偏食である割合が高くなっているわけです。

 

これは、毎日3食のどれかを食べない「欠食」も同じで、食事を摂取することを重要視する家庭の子供ほど偏食が少なく、「欠食」する家庭の子供ほど偏食が多いという傾向があります。

 

※ここまで参考にさせていただいた宮崎郁未さんの論文「子どもの食生活 ―現代の食が子どもに与える影響―」はこちらからご覧になれます。

 

 

子供の偏食は親で改善できる

子供 偏食

ここまで、偏食の原因を研究者(宮崎さん)の論文・研究結果を元に解説してきましたが、偏食になる理由で大きな割合を占めるのが、環境的要因である事を理解してもらえたと思います。

 

そして、環境的要因である孤食や欠食は親が改善できる問題ですよね。

 

「偏食の原因は子供のわがままである」と誤解しがちで、叱りつけてしまいやすいのが改善を難しくしています。

 

これは、幼稚園児や小学生だけでなく、中学生・高校生になっても同じ事がいえます。

 

叱りつけて子供のトラウマにしてしまうと解決を遅くしてしまうので、まずは一緒に食卓を囲むところから始めてみませんか?

 

本来、食事は楽しいものだと子供に知ってもらい、苦手な食材は調理法を工夫することで食べることができるようになりますので、気長に考えましょう。

 

このサイトでは子供の苦手食材別に、おすすめレシピを紹介しています。よかったら参考にしてくださいね♪

 

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

子供 偏食

人気記事TOP10

子供 孤食 1

偏食の一番怖いところは、「偏食の悪影響」が、子供が成長し大人になってから判明することです。   子供に好き嫌いが多くて偏食だと、成長に必要な栄養が足りなくなり健康や発育に大きな影響を与える可 ...

子供 サプリ 2

子供が偏食で必要な栄養素が摂取できない、共働きで子供に必要な栄養素を考えた料理を作る余裕がない…。   ご家庭により様々な理由があるとは思いますが、もし子供用サプリメントを子供に飲ませてあげ ...

子供 野菜嫌い 3

子供の野菜嫌いを治す方法としては、野菜のレシピを工夫して子供でも食べることができる料理を作ることが一般的です。   でも、味や食感をいくらごまかしても頑固に食べない子供はいますよね…。 &n ...

子供 集中力 4

子供に集中力が無くて困っているご家庭は多いと思います。   特に最近は昔に比べると携帯ゲームにスマホと手軽に楽しめるものが身近にありますから、特に集中力がないお子さんは、家庭学習が疎かになっ ...

子供の便秘 改善 5

子供の便秘に困っているご両親は、やっぱり偏食との関係を疑ってしまいますよね?   「子供が野菜嫌いなので便秘になっている」とか「お菓子ばかり食べているから便秘になる」と考え、なんとか野菜中心 ...

子供 口内炎 治らない 6

子供・幼児の口内炎の原因は、大人と同じで本当にたくさんあります。   一番多いのは、単純に口腔内の粘膜を自分の歯で傷つけたり、食事時に噛んでしまって起こるカタル性口内炎です。   ...

adbd9e2662bc87958bae5ef74b9cfb82_s 7

子供が大好きなものの1つに炭酸飲料があります。   コーラやサイダー、最近では果実ジュースに微炭酸を入れて口当たりを良くした清涼飲料水もたくさん販売されています。   この炭酸飲料 ...

子供 食習慣 8

最近、太り過ぎの子供がアジアで問題になっていますよね。   太りすぎの子供と言えば、アメリカといったイメージがありましたが、近年は中国や東南アジアでも親の甘やかしによる子供の肥満が問題になっ ...

子供 野菜嫌い レシピ 9

偏食の子供でも食べやすいレシピを紹介しています。 ここでは野菜嫌いの子供でも野菜をたっぷり摂れる料理をシェアしますので、よかったら参考にしてください。   子供が偏食になってしまう3つの原因 ...

子供 背を伸ばす 10

子供の偏食に悩むご家族さんは、成長期に栄養不足でも標準以上に成長できるのかな…と心配になっている方が多いと思います。   特に、男の子がスポーツでいい成績を残したいと頑張るお子さんだったり、 ...

-偏食とは
-, ,

Copyright© 子供の偏食トータルガイド , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.